2011/3/26 ●設計思想と技術者倫理

●設計思想と技術者倫理
 私が原子力発電所(原発)を設計するとしたら、どんな風にするのか、書いてみました。  尚、私は原子力工学などは全く知らない、ただの一般人です。  専門的にははずしているかもしれませんので、予めお断りさせていただきます。


●私の思想
 安全第一なんだけど、普通の会社なんだし、 利益が出ないとやっていけないので、経済性(コスト)と安全性をうまくバランスさせたいな。

(以下、続きます)


●火力発電所との違い
 火力発電所ならどこが壊れても火が出るか油が出るくらいで、 燃料タンクの爆発でも、それなりに安全範囲を採っているから、 早めの判断で人命優先にすれば何とかなりそう。  でも、原子力発電所については、放射性物質が拡散してしまうと環境汚染、生物への影響が大きいので、 絶対に放射性物質を出さないようにしないといけないな。


●立地
 冷却用の水を確保したいので海よりに作りたいかな。  本当は淡水のある川か湖の近くに作りたいけど、日本だとそんなところには土地が確保できないので、 せっかく建設を(しぶしぶ)認めてくださった方々の為にも、 海辺できちんと作りたいな。


●地震と津波はセット
 日本は地震が多く、津波もあるので原子炉本体を海辺の高台に作りたいけど、 海水をくみ上げたりすることを考えると、とりあえず低いところがいいのかな。  それに、原子炉を守るための建屋自体が頑丈なので津波程度では絶対に壊れないはず。  だから低い位置でも大丈夫かな。


●多重のバックアップシステム
 万一の際にはこれ、これが壊れたら次、その次も。  予備のディーゼル発電機も複数台置いているので万全。  2台の発電機が同時に壊れる確率はほとんどないし、 コストはかかるけど他の原子炉の発電機の電力を使えるようにしておければ完璧かな。  それに、放射能汚染が広がって莫大な被害請求が来ることを考えたら10億円くらいは安いはず。


●レイアウト
 でも、建屋の近くに予備の発電機を2台置いておくと、津波でどちらも動かなくなったりしたらまずいはず。(気付き)  建設に1基当り2億円余分に掛かっても予備の発電機を500m離れた高台に設置したいな。


●他者との関係
 日本には原子炉を単独で作れる技術が無いので海外メーカーの設計なんだけど、 海外では川などの近くなの(?)で津波の心配が無いから平置きで隣り合わせにしているのかな。  日本ではこのままはちょっとまずいかも。  でも、予備発電機のレイアウトを変更して海外メーカーの機嫌を損ねて、プロジェクトがうまく進まないと困るし。。。


●日本のアニメ
 古今東西、大地震と津波はセットで語られています。  テレビアニメ「未来少年コナン」でも大地震の後に大津波が来ました。


●最終判断
 ここは、日本の特殊事情を説明して、予備発電機の一部を離れた高台に設置しよう。


●後ろめたい話
 原子炉が危険な状態になり、爆発などの最悪の事態を避けるには、 内部の圧力を開放する必要があり、その為に圧力開放弁を設けるしかないけど、 それは放射性物質の外部放出を意味し、たとえ微量であっても住民の原発反対感情を高めてしまうかな。。。

 でも、原子炉爆発などによる環境汚染を避ける為に必要で、 予測される放出量では人体、環境に問題は起きないことを★丁寧に説明★して対応したい。


●本日記作成の背景
 建屋の近くに予備発電機が複数設置されていた報道を見て、 (タイトルを含めて)ここまでのことをまとめておきました。  今朝方の「朝まで生テレビ」を見ていて初めて「設計思想」の単語を聞いたので、WEB上にまとめ直すことにしました。

 たぶん、そもそもの設計思想に問題があったと思います。  経営者、国?、技術協力者?を説得できなかった(お役人を含む)日本の技術者、研究者に責任があります。  予備電源のレイアウトに全く疑問を持たなかったとしたら、それが罪だと思います。

続きの愚痴

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